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「法人税逃れ許さず」英執念 調査6年、グーグルから220億円徴収

2016.1.24 00:00

14日、カナダのオンタリオ州ウォータールーに新たに設置されたグーグルの北米技術開発本部で、カラフルに輝くロゴマーク。世界的多国籍企業の行き過ぎた節税策は、見直しを余儀なくされた(ロイター)

14日、カナダのオンタリオ州ウォータールーに新たに設置されたグーグルの北米技術開発本部で、カラフルに輝くロゴマーク。世界的多国籍企業の行き過ぎた節税策は、見直しを余儀なくされた(ロイター)【拡大】

  • グーグルのサンダー・ピチャイCEO(ロイター)
  • SANKEI_EXPRESS__2016(平成28)年1月24日付EX(1面)

 英国の税務当局である歳入関税庁(HMRC)から税務調査を受けていた米インターネット検索大手グーグルが、英国に「未納税金」として1億3000万ポンド(約220億円)を支払うことになった。英メディアが22日に報じたもので、グーグルは今年以降も従来よりも高い税率で法人税を納める方針という。英国をはじめ欧州連合(EU)諸国では、多国籍企業が「行き過ぎた節税」で収益や実力に見合った課税を逃れていることに批判が高まっているが、グーグルが英当局と“妥協”したことで、法人税率の低い国などを利用した節税で企業利益の最大化を図るビジネスモデルは、見直しが潮流となりそうだ。

 ■複雑な対策で節約

 グーグルの欧州業務責任者であるマット・ブリティン氏(47)は22日、英BBCに「グーグルは英税務当局と納税に関して合意に達した。税に関する国際環境は変化してきており、グーグルはこれに適合していく。今後はより多くの適正な税金を英国に納めることを確約する」と語った。そして、この方針は最高経営責任者(CEO)であるサンダー・ピチャイ氏(43)の意向をくんだものであることも強調した。

 グーグルは法人税率(英国は20%)が12.5%と欧州最低水準のアイルランドに欧州の本社機能を置き、海外事業収益の大半をアイルランドやオランダを経由させ、さらにタックスヘイブン(租税回避地)のバミューダ諸島に移転する複雑な税務対策により納税額を節約してきた。2013年は英国で38億ポンド(約6440億円)の売り上げがありながら、約2000万ポンド(約34億円)しか納税していなかった。

 HMRCはそうした状況を受け、グーグルに対して6年前から税務調査を行っていた。今回、グーグルが支払うことで合意した1億3000万ポンドは、05年以降の追加徴税だという。

 英国では多国籍企業が公平な税金を負担していないとの批判が高まり、昨年4月、通称「グーグル税」が導入された。迂(う)回(かい)されたと認定された利益に対して25%の税率を課すというもので、英政府は徴収総額は今後5年間で10億ポンド(約1690億円)程度になると見込んでいる。

 多国籍企業の行き過ぎた節税が英国で大きな問題になったのは12年の秋。コーヒー店の国際チェーン、スターバックスが英国で過去3年間に計12億ポンドの売り上げがあったにもかかわらず、法人税を全く納めていないとロイター通信がスクープしたのがきっかけだった。スターバックスに対して怒った納税者は不買運動を起こし、運動の広がりを恐れたスターバックスはその後、欧州の本社機能を英国に移し、“通常”の納税に応じる方針に転じた。

 ■包囲網に各社、戦々恐々

 現在、欧州では、アップルもアイルランドで優遇的な税制の恩恵を受けてきたとの疑いから、欧州委員会の税務調査を受けている。欧州各国は一様に厳しい財政状況にあり、課税強化、租税回避の追及は一大潮流である。

 世界的人気サッカー選手、メッシやネイマール(いずれもスペインのFCバルセロナ)が相次いで脱税で摘発されたのも、偶然ではない。

 課税の公正さを求める声の高まりで俎(そ)上(じょう)に載せられているのは、他にもアマゾン、フェイスブック、コカ・コーラ、半導体メーカーのインテルなど著名企業がめじろ押しだ。消費者にそっぽを向かれては元も子もない。グーグル税、恐るべし。各社、戦々恐々としている。

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