次は香りのチェックだ。「ワイン業界の関係者は香りを果物、花、野菜、ハーブ、木、落ち葉などに例えて表現する人が多い。例えば、『かんきつ系みたい』とか、もっと具体的に『オレンジ』『グレープフルーツ』と表現したりします」。香りを捉え、言葉で表現するコツを丁寧に指南してくれた。
舌に「乗せる」感覚
最後は味の確認。「少しだけ口に含むことが大切。舌の上にほんのわずかのワインを『乗せる』という感覚です。そうすることで、ワインが甘いのか、酸っぱいのか、渋いのか、苦いのかを探りやすくなる」。繊細な味わいを捉えるためのとっておきのコツを伝授してくれた。
この後は、ビジターセンターを出て、現存する日本最古の木造ワイン醸造所で、現在は明治時代以降の貴重な醸造器具などが展示されている「ワイン資料館」(1904年建造)や、雪が積もったブドウ畑、ワインカフェを見学。知識を身に付けたことで、ハードルの高かったワインの世界が少し身近に感じられるようになった。(高橋天地(たかくに)、写真も/SANKEI EXPRESS)
■シャトー・メルシャン 山梨県甲州市勝沼町下岩崎1425の1。定休日は火曜日及び年末年始(火曜日が祝日の場合は営業、翌日振り替え休日)。午前9時30分~午後4時30分、(電)0553・44・1011。