中国メーカーは、国内で売れ残った製品を東南アジアなどに投げ売り同然の価格で輸出。昨年の輸出量は日本国内の生産量を上回る1億1000万トン以上に達し、国際価格の暴落を招いた。
韓国大手ポスコは、2015年12月期に初の最終赤字に転落した。高品質の製品を手がける日本メーカーも輸出採算が悪化している。新日鉄住金は1日、2016年3月期の連結最終利益見通しを、昨年10月時点の1800億円から1400億円に下方修正した。
進藤社長は「日本と同程度の量が中国から輸出されるようになるとは思わなかった」と6年前との違いを説明し、中国の過剰生産能力解消には「相当の時間がかかる」と語った。(井田通人/SANKEI EXPRESS)