その点については、業界で「100年に1人の逸材」とも呼ばれるエリート棚橋が先に口を開いた。「プロレスで最も重要なことは勝って、人気を得て、ギャラを上げていくこと。ただ、敗者にも光が当たるのがプロレスなんです。たとえ負けてもあきらめない姿勢を見せ、やがては大きな勝ち星を得る。勝つまでのプロセスを大事にしたいですね」。本作を通じ、棚橋はその重要性を改めてのび太たちから学んだという。
一方、たたき上げの境遇からトップレスラーへとのし上がってきた真壁は、棚橋の発言を踏まえ、「自分が一番恥ずかしいことを人に見せてみな。きっと大事なものがいろいろと見えてくるよ。人って他人からは格好良く、美しく、クールに見られたいもんだけど、そんな人間は好かれないよ。試合でも強いところばかり見せてもだめ。あえて一番格好悪いところをファンに見せれば、逆に一番格好良く映るんじゃないかな。リングでのされたって、それでも立ち上がってくる奴の方が格好良いと思うぜ」と補足した。