囲碁界初の七冠独占を目指す井山裕太(いやま・ゆうた)六冠(26)が伊田篤史(いだ・あつし)十段(21)に挑む「森ビル杯 第54期十段戦五番勝負」(産経新聞社主催)が8日、大阪府東大阪市の大阪商業大学で開幕する。井山六冠が十段を奪取すれば、前人未到の偉業達成とあって注目が高まっている。
井山六冠は十段を除く(棋聖、名人、本因坊、王座、天元、碁聖)の六冠を達成している。「(七冠に)すごく近づいたとは思わないが、これまでよりは近いところにきた。狙えるチャンスはそうあるわけではないので全力を尽くしたい」と歴史的大一番に意欲を見せる。
幼少期から天才少年として注目を集め、中学1年でプロ入りすると数々の最年少記録を塗り替えてきた。2009年に20歳4カ月で初タイトルの名人を奪取。13年には七大タイトルを1度は獲得するグランドスラムを成し遂げ、初の六冠保持者となった。