あの“万里の長城”を打ち破ったのか、それとも何らかの奇策を繰り出したのか-。インターネットの閲覧制限が厳しい中国で、グーグルの検索機能や写真共有サイト、インスタグラムの利用が、突然可能になった。このため、中国版ツイッター「微博(ウェイボ)」などでは驚きや歓迎の声が飛び交い、13億人を擁する大国が騒然となった。だが、“異変”を察知した中国当局が、約1時間45分後に接続できないよう遮断措置を講じたため、うたかたの夢に終わった。グーグルへの接続ができた理由は不明で、臆測が臆測を呼ぶ状態が続いている。
SNSで「すごくハッピー」
グーグルは2006年、中国でも検索サービスなどの提供を開始。しかし、中国当局から要請を受けて実施していた“自主検閲”が批判を浴びたこともあり、4年後の10年にサーバーを香港に移し、中国本土から“撤退”した。
その後は、仮想プライベートネットワーク(VPN)を使うなど、利用者もあの手この手で接続を試みる状態が続いていた。
香港の英字紙サウスチャイナ・モーニング・ポスト(SCMP)や米紙ワシントン・ポスト(いずれも電子版)などによると、中国本土でグーグルが利用できるようになったのは27日午後11時半ごろ。香港、米国など4地域のグーグルのサイトにアクセスできたという。