生き方編 愛犬は家族のような存在

2014.12.2 16:00

 【美のカリスマ IKKOのちょっといい話 聞きたい?】

 みなさん、大切なペットちゃんはいますか? 私も今、2匹の愛犬、ロングコートチワワのペコとユウとともに暮らしています。2匹とも、私にとっての家族に等しい大事な存在です。

 振り返ってみると、私の人生はいつも犬がそばにいてくれたような気がします。小さいときから犬を飼っていました。オカマだなんだといじめられて1人で殻に閉じこもっている私にとって、1人じゃないんだと思わせてくれて、いつもウルウルした優しい瞳で一緒の気持ちになってくれている友達のような存在でした。

 お互いに自立した感じでつきあう

 再び犬を飼い始めたのは、20代のフリーランスになってからのことです。病気になって声も出なくなって、恋愛もままならなくなってしまったどん底の時期でした。ある人に「あなたの守り神は犬だから、実物を飼えなかったら置物でもいいから家に置くように」と言われたこことがありました。仕事も忙しいし諦めていたのですが、そんな追い詰められた時期の私にとって、「ここに動く犬がいてくれたらどんなにか安らぐだろう。もしかしたら人生を救ってくれるかもしれない」という思いがわき上がってきました。

 そうして、家族の一員として迎え入れたのが、ロングコートチワワのゆうた。今いる2匹と同じ犬種ですが、私はチワワと相性がいいみたいです。見た目もかわいらしくて大好きですが、何より性格が気持ちがいい。風見鶏のように相手の機嫌をうかがうのではなく、一本筋が通っている感じがいいのです。こちらも猫かわいがりするのではなく、お互いに自立した感じでつきあえる。

 私の身代わりになるかのように…

 そんなゆうたですが、当時は家のことを見てくれるスタッフがいなかったため、出かける時はカバンに入れて連れて行き、ずっと一緒にいましたね。すごく忠実ですてきな子でした。でも、私が40歳のとき、亡くなってしまいました。直前に私がまた体調を崩していたのですが、まるで私の身代わりになるかのように、急に具合が悪くなって…。ゆうたには私が愛情をもらうばかりだったのではないかと思い悩みましたが、最後、苦しそうな表情でなかったことと、お別れがしっかりできたことは、私の中での救いだったのかもしれません。今でもゆうたの写真は、額に入れて飾ってあります。

 ゆうたが逝ってしまってからは、悲しくて悲しくて「こんなつらい思いをするなら犬なんてもう飼わない」と思っていたのですが、やっぱり寂しい。勝手ですネ。そしてやってきたのが、現在もいるユウです。その後に弟分のペコがやってきました。ユウは犬見知りするタイプなのですが、弟分のペコのことはとってもよく面倒を見てくれます。1日1回なめて毛づくろいしてあげていたり、「こういうときはちゃんと待つんだよ」など、としつけの面でも、ユウがペコの教育をしてくれている(笑)。頼もしいお兄ちゃんです。

 愛情をかければ応えてくれる

 2匹は私が寝るとき、必ず足下だったりと、ペタッとひっついていてくれる。抱いているときもかわいいですけれど、2匹がお団子のようにくっついて寝息を立てている様子のかわいさといったらありません。

 忙しい毎日ですが、この子たちの顔を見るとホッとします。私には子供がいませんから、この子たちが子供のよう。犬って、私がつらいことがあって泣いていても、その涙をまろやかにしてくれるんです。この子たちがいてくれるから、私も人に対してやさしくなれるのだと思います。犬は、愛情をかければかけるほど、応えてくれる。私の人生を支えてくれる運命共同体のように思えます。

 無償の愛に感謝をこめて IKKO(美容家 IKKO/撮影:フォトグラファー 宮崎貢司/SANKEI EXPRESS)

 ■いっこー 女性誌をはじめ、テレビ・CM・舞台などのヘアメークを通じ、「女優メイクIKKO」を確立。その後、美容家・タレントとして活動。最近では、コスメをはじめ、多くの女性の美に対するプロデュース業にも注目が集まる。

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