【ラグビーW杯】イングランド屈辱 開催地代表、初の1次リーグ敗退

2015.10.5 00:02

 ラグビーのワールドカップ(W杯)イングランド大会第12日は3日、英国のミルトンキーンズなどで行われ、A組では、開催地のイングランドが豪州に13-33で完敗して通算1勝2敗となり、1試合を残して1次リーグ敗退が決まった。豪州とウェールズは8強入りを決めた。

 ラグビー発祥地の威信が懸かったイングランドはノーサイドの笛に頭を抱えた。1987年の第1回大会から8度目のW杯で、大会ホスト協会の代表チームが1次リーグで敗退するのは初めての屈辱。8万人を超えた聖地トゥイッケナム競技場が悲鳴とため息に包まれ、ロブショー主将は「心身とも打ちのめされている。失望させたファンや国民に謝罪したい」とうなだれた。

 過去優勝2度の豪州を相手に攻め急いでミスを重ねる悪循環。前半から守備の甘さを突かれ、司令塔のSOフォーリーに2トライを許したのが響いた。3-17で折り返した後半、WTBワトソンが「意地を見せたかった」とトライを奪い返す。一時は7点差まで迫ったが、31分にSOファレルが危険なタックルでシンビン(一時退場)になると、再び反撃する力は残っていなかった。

 2003年大会優勝の立役者でキックの名手、SOウィルキンソンが引退後、世代交代を進める若いチームは「死の組」と呼ばれた最激戦区A組で経験不足を露呈。3大会ぶり制覇へ英国のヘンリー王子も応援に駆け付けたが、不名誉な結果を歴史に残した。ランカスター監督は「大事な試合で力を出せず、物足りない結果。責任は全て自分にある」と硬い表情でつぶやいた。(共同/SANKEI EXPRESS)

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