【その17】やがて来るインフレ対策を
リターンの高さに注目。株式やREIT型を選択
公募株式投信の売却益と分配金が非課税になるNISAのメリットを生かすなら、期待リターンの低い債券よりも期待リターンの高い株式やREITのほうが税制の恩恵を受けやすい。また、債券より株や不動産のほうがインフレに強い傾向があります。代表的な株式指数の値動きに連動したインデックスファンドがわかりやすくてオススメ。TOPIX(東証株価指数)に連動した日本株と外国株(先進国と新興国)を半分ずつの割合で保有し、J-REITも少額組み入れてもおもしろい。2020年の東京オリンピックを見据えて中長期的な視点で運用をすることが大切。
花輪陽子 ファイナンシャル・プランナー 外資系投資銀行を経てFPに。近著『手取り10万円台の俺でも安心するマネー話を4つください。』(祥伝社)
【その18】総合点で新興国・債券ファンド
新興国の潜在的な成長に賭ける
2014年は米国の出口戦略が焦点に。ジリジリと米国の長期金利の上昇(国債価格の下落)を視野に入れる必要があり、米国債を中心としたファンドは投資対象から外したい。
米国の金融政策次第で、一時的に新興国市場は不安定な相場展開が想定されるが、潜在的な成長力、投資妙味は継続するだろう。新興国債券ファンドなど比較的利回りの高いファンドを中心に、分配金でNISAの恩恵を享受したい。長期的な円安トレンドによる為替差益にも期待。台風被害からの復興、潜在的な成長率に期待し、フィリピン株ファンドを一部組み入れている。
内山貴博 内山FP総合事務所代表 CFP、1級FP技能士、九州共立大学経済学部非常勤講師。