【けいざい徒然草】
狭い道でも通行可能な軽自動車は国土の小さな日本で進化を遂げ、世界的にも需要を獲得してきた。そのメーカーの中で唯一、関西に本社を置くダイハツ工業は平成29年に創立110周年を迎える。今年1月にリニューアルオープンした同社の史料展示館を訪ねると、軽を中心としたスモールカーが日本の暮らしに根付いてきた歩みをたどることができる。(栗川喜典)
原点を知る
ダイハツ工業本社(大阪府池田市)の社屋に隣接した史料展示館「ヒューモビリティワールド」。「ヒューモビリティ」は英語の「ヒューマン(人間)」と「モビリティ(移動性)」を合わせた造語で、暮らしに役立つ軽自動車の存在意義を発信するのが目的だ。
展示スペースは建物の2~4階で、2階入り口近くに重さ2650キロの巨大なディーゼルエンジンが鎮座している。「現存するダイハツ最古の発動機です」と女性スタッフが紹介する。