1970年代のゾーンでは、石油危機などで広さと快適さと経済性を求める声に応えた昭和52年発売の「シャレード」を展示。長さ3・46メートル、幅1・51メートルは当時の軽規格を超えた小型乗用車だが、「現在の軽(長さ3・4メートル以下、幅1・48メートル以下)とほぼ同サイズ」(女性スタッフ)といい、先進性を感じさせる。外形はできるだけ小さく、室内は広い「5m2(平米)カー」をキャッチフレーズに好調な売れ行きを示し、同社初の「カー・オブ・ザ・イヤー」を受賞した。
1980年代のゾーンには、バブル経済や男女雇用機会均等法施行などを反映し、働く女性が手軽に買えておしゃれで快適というコンセプトの軽乗用車「ミラ」(昭和55年発売)がある。車高の高いスタイルから「1・5BOXカー」と銘打ち、「4WD(4輪駆動)」「ターボ」といった追加車種や、ファション専門店とタイアップした「パルコS」なども記憶に残るロングセラー車だ。
平成23年発売の「ミラ イース」はモーター併用のハイブリッド車(HV)を除くガソリン車で初めて、ガソリン1リットル当たりの走行距離30キロを実現。HVや電気自動車(EV)に続く「第3のエコカー」とアピールした。