また、弁天町の交通科学博物館では鉄道以外の乗り物の展示物もあったが、新しい京都鉄道博物館では、鉄道関連の展示に絞り込んだ。
弁天町の交通科学博物館は年間30万人、梅小路蒸気機関車館は同25万人が訪れた。JR西は、両館の良さを融合した京都鉄道博物館の集客に期待を寄せており、開業から30年間で、年平均の入場者数が両館の実績を大きく上回る80万人を計画。初年度の目標入場者数について、三浦英之館長は「120万~130万人を目指したい」と語る。
JR西は、京都駅前で比較的にぎわいが少なかった梅小路エリアの活性化に貢献しようと、京都水族館を運営するオリックス水族館をはじめ、オムロン、京都銀行、京都中央信用金庫、タキイ種苗など23の地元企業・団体と「京都・梅小路まちづくり推進協議会」を設立。京都市立芸術大の学生がデザインしたモニュメントを京都駅-梅小路公園の約1~2キロ間に設置するなど、まちづくりにも力を入れている。周辺の商店街では「鉄道博物館開業」のPRポスターを貼る店頭も増えてきた。
入場料は1200円(大学・高校生1千円、小中学生500円、3歳以上の幼児200円)。
JR西の真鍋精志社長は「国際観光都市の京都で、大人だけでなく子供も1日中楽しめる場所にしたい」と新博物館への思いを語る。3年後の31年には同博物館近くに新駅を開業し、交通アクセスも便利になる見通し。京都の「新名所」として注目度が増すことは間違いなさそうだ。