【試乗インプレ】“21世紀の国民車”新型プリウス、売れまくってるけど肝心の走りは?(前編) (2/5ページ)

  • 横浜赤レンガ倉庫の前を走る新型プリウス
  • 個性的なテールランプ
  • 運転席を頂点に、後端に向かってルーフが落ちるハッチバックスタイル
  • 縦長のLEDリヤランプ
  • 横浜税関の前を走るプリウス
  • 横浜赤レンガ倉庫前を走るプリウス
  • 横浜赤レンガ倉庫前を走るプリウス
  • プリウス
  • 横浜市を走るプリウス
  • 横浜赤レンガ倉庫の前を走るプリウス
  • 横浜赤レンガ倉庫の前を走るプリウス
  • 縦長のLEDリヤコンビランプ
  • リヤがツンと持ち上がったスポーティーなデザイン
  • プリウスの内装
  • トランクルーム
  • プリウスのセンターコンソール
  • パワーボタン、ヘッドアップディスプレイ(HUD)、横滑り防止機能などのスイッチ類
  • プリウスおなじみ。リヤウインドーの下にエクストラウインドーを設けているため、窓ガラスを分割したように見える
  • 3本スポークのステアリングホイール
  • ブルーのシフトレバーとホワイトの加飾がオシャレ
  • 運転席のパワーシート
  • スイッチ類は非常に質感が高かった
  • センターメーターには様々な情報が表示される
  • かなり個性的なスタイリング
  • 4代目もハッチバックセダンの形を継承
  • 給油口
  • 車体のカーブやラインが未来的だ
  • カラーはメーカーオプションのエモーショナルレッド
  • 角ばったリヤの窓枠


 今後のトヨタ車の基本性能を示すクルマ

 このデザインに対するネット上での反応は様々。特にフロントマスクは「深海魚」「デビルマン」「涙目」などいろんな意見があるようで、彼らの豊かな発想力に思わず笑ってしまう。ちなみに筆者は戦闘機のシャークマウス(機首のサメのペイント)や歌舞伎の隈取を連想してしまった。

 実車を見ると、低いノーズから後方に向かって上昇する側面のラインはちょっぴりスポーツカーチック。ヘッドランプは確かに涙目だ。シエンタやレクサスLCなど、最近のトヨタはこの手のデザインが多い。ぐいっと持ち上がったテールの両端からすとんと落としたリヤコンビランプは個人的には超ストライク。暗闇に浮かび上がる縦長のLEDランプのラインは、どんなに離れていても一目でプリウスとわかる。

 大きく変わったのは見た目だけではない。新型プリウスは、トヨタの新プラットフォーム「TNGA」を採用した第1号車なのだ。TNGAとは、クルマの骨格をゼロから見直し、軽量・低重心ボディを造ることで、高い操縦安定性や運動性能、燃費性能を実現するというもの。そこから生まれた車台をベースに、主に前輪駆動車(FF)を効率的・合理的に展開していくのが狙いだ。トヨタはTNGAを通して、もっと「運転しやすい」「楽しい」「カッコいい」を兼ね備えたクルマを届けるために、プリウスを1号モデルとして造り直したのだ。

 このTNGA1号車が持つ意味とはなんだろうか。それは、新型プリウスのパフォーマンスが、今後のトヨタ車の基本性能を占うベンチマークになるということ。仮にプリウスの運動性能が期待を裏切るようなことがあれば、このプラットフォームは失敗作となり、それをどの車種に採用したところでいいクルマは生まれないということになる。新型プリウスはそれほどの重責を担っているのだ。

従来モデルと比べると全体的にかなり高品質