後ろに回ると、ロードスターで右側2本出しだったマフラーは左右4本出しに。センターにはバックランプと組み合わされたリアフォグランプが据えられており、面構えに負けないスパルタンぶりだ。
そして、何と言ってもつや消しの黒で塗装されたボンネットとトランクリッド(オプション)が織りなす赤黒のツートンカラー(白×黒のカラーリングも選択可能)が、往年のアバルト・124ラリー仕様を思わせ、乗り込む前から気分を盛り上げてくれる。
まあ、とにかく派手である。ロードスターも道行く人をかなり振り返らせたと記憶しているが、体感でその倍くらいの人が振り返ったのではないかと思う。通行人、すれ違うクルマ、並走するクルマ、パーキングエリアの人々…老若男女問わず、多くの人の目を釘付けにし、阪神高速の料金所の係員さんにまで「これ、イタリアのクルマですか?」と声をかけられた。実は運転している間は自分では外観を見られないせいもあってあまり意識しないのだが、何か日本のクルマにはない特別なオーラを放っていると強く感じた。
ちょいと硬いがすこぶるカッコイイシート
内装については、実はあまり書くことがない。というのはデザインそのものはロードスターと全く同じなのである(ということで内装の基本的な解説はロードスターの記事をご参照いただきたい)。
数少ない差異は主に素材の違いと色遣いにある。詳しくは画像を見ていただきたいのだが、シフトノブが角張ったオリジナルの意匠であるほかは、ハンドルに巻かれている革がロードスターと比べるとやや厚め(に感じた)でトップに赤いワンポイントが入っている/回転計が赤い/助手席側ダッシュボードとセンターコンソールボックスの蓋にスエード調の高級素材アルカンターラが使われている/レザーシートの表皮が水平に凹凸のつけられたスパルタンな意匠になっている…といった程度の違いしかない。