【試乗インプレ】5年経っても売れ続けるにはちゃんとワケがある ホンダ・N-BOX(後編) (4/6ページ)

  • フロントドアの開口部は90度に開く。後席の広さや室内高の高さはこの写真を見ただけでもよくわかる
  • 後席はもちろん、前席の広々としたスペースにも注目だ。ヘッドクリアランスの高さは一目瞭然
  • 軽自動車でこの広さは贅沢
  • 後席の座面を跳ね上げた状態。室内スペースの使い方にチョイスが増える
  • 3点スポークのハンドルの形状はごくシンプル
  • 全体的に質感の高いインテリア
  • 常時点灯タイプの3眼メーター
  • エンジンボタンとシフトレバーが一緒に配置してあるのは使いやすい。エアコンのスイッチも節度感があって押しやすい
  • ルームミラーはもう少し縦に大きいほうが、リヤウィンドーの大きさが生かされて見やすいかも
  • ルームミラーはルーフ先端よりもかなり手前にある。ウインドーの大きさに合わせてサンバイザーも面積が広い
  • 左側の死角を映す「サイドビューサポートミラー」
  • トール系に定番の、車両の真後ろを確認できる「後方視覚支援ミラー」。脚立がしっかりと映り込んでいる
  • ウインドー周りのスイッチ類。使い心地にチープさはない
  • ワイパーの操作レバー
  • ホンダ「N-BOX」のインテリア。フロントウインドーが大きく開放的
  • ロールサンシェードは子供にも女性にもペットにもありがたい!
  • 後席を最前端までスライドさせた状態でも、こぶし2個分のレッグスペースがある。窓が大きく、とても開放的で居心地のいい空間だった
  • シートバックテーブル使用時。食事はもちろん、モノを置くのにも便利だ。広さはエコノミークラスに近いかも
  • 後席を最後端までスライドさせる。荷室は犠牲になるが、軽とは思えないこの広さ
  • 後席をアレンジしてフラットな空間を作る。子供なら足を伸ばして寝ることもできる。N-BOXプラスなら前席も倒したフルフラットも可能
  • 身長が180センチ以下なら、まず頭をぶつけることはない(頭がぶつかる、とか言ってみたい)
  • N-BOXの荷室。後席を最後端までスライドさせるとスーツケースを置く余裕はない
  • N-BOXの荷室。後席を前方にスライドさせれば、三段脚立や大型のカメラケースを置くことも可能
  • 後席を前方にスライドさせれば、三段脚立や大型のカメラケースを置くことも可能。床下収納もある
  • ホンダ「N-BOX」のエンジンルーム
  • 当たり障りのない、シンプルで親しみやすいデザイン
  • ヘッドライトを点灯させる
  • みかどパンの隣にそびえたつ、谷根千エリアの有名スポット、ヒマラヤ杉とホンダ「N-BOX」
  • 台東区谷中を走るホンダ「N-BOX」
  • 谷中の喫茶店、ねんねこ家の前を走るホンダ「N-BOX」
  • 谷根千エリアを颯爽と走るホンダ「N-BOX」。後の建物はカヤバ珈琲
  • 一昔前の街並みが残る谷根千エリアとホンダ「N-BOX」
  • 東大の赤門前を走るホンダ「N-BOX」
  • ホンダ本社ビルに近い明治神宮外苑を走る「N-BOX」
  • 窓の面積の大きさがよくわかります
  • 本文の最後には、瀧カメラマンの「撮影ワンポイントアドバイス」もあります
  • 斜め後ろからホンダ「N-BOX」を眺める(法定速度で走行していますが、流動感を出すために低速でシャッターを切っています)
  • 中速ならけっこう気持ちよく走ります
  • しっかりと足を使ってカーブを難なく曲がる
  • ホンダ「N-BOX」のエンジンルーム
  • 薄暗い地下駐車場でもリヤビューカメラならかなり鮮明に映る
  • ヘッドランプとハザードを点灯させる
  • リヤコンビネーションランプなど点灯させる
  • メーターパネルは常時点灯タイプ(iPhoneで撮影)
  • いかついルックスが若者に人気のN-BOX カスタム
  • N-BOX カスタムのヘッドランプ。ブルーのLEDポジションランプが特徴
  • ルーフを切り落として全高を下げた、N-BOX スラッシュ
  • アメリカンテイストを強調した、N-BOX スラッシュの内装
  • N-BOX スラッシュの洒落たインテリア。シートを倒せば自転車も積める
  • N-BOX スラッシュの洒落たインテリア
  • 主な軽トールワゴンの諸元早見表


 質感がいいとやっぱり嬉しい

 後回しとなったが、運転席はどうか。着座すると視点が高くフロントウインドーが大きいので、見晴らしは抜群にいい。一つ難点を挙げるなら、フロントウインドーがほぼ直角に立っているせいで、ルーフ先端がドライバーの頭よりかなり前に突き出しており、列の前方で信号待ちをしていると、頭上付近にある信号機がルーフにさえぎられて見えづらいことだ。これはどのトールワゴンにも言えることでもある。また、窓が直立したトールワゴンは空気抵抗が大きいため、一般的な軽と比較して燃費性能が不利になりがちだ。

 センターコンソールの操作系スイッチやシフトレバーの使用感など、車内の質感は想像以上に高かった。ボタンやレバーを操作したときの安っぽさがほとんどないのだ。これもN-BOXの人気の秘密ではないだろうか。もう「軽だから…」という言い訳は通用しないくらいしっかりと作りこまれている。シートは程よい軟らかさがあって座り心地がいい。センターメーターが多いトール系では(おそらく)唯一の3眼メーターは、ドライバーのテンションをちょっとだけ上げてくれる。ドリンクやスマホといった小物を置く収納スペースもしっかりと確保してある。前席の背面にあるテーブルは、後席に座って子供の世話をするママさんにとって相当使い勝手がいいはずだ。

 これらすべての車内活動が快適に行えるのも、軽最大級の室内空間を誇るN-BOXだからだろう。このクルマの広さを最大限に実感できるのは、後席から車内を見渡したときだ。昔の軽の窮屈さからは想像できないくらいに、広くて明るくてワクワクする空間が広がっている。特にターゲットとするファミリー層には、車内の広さや使い勝手の良さが明確で非常にアピール力が強い商品だと感じる。1年ちょっと前にある自動車ジャーナリストと話をしたときに、「最近の軽は驚くほどよくできていて、性能がいい」と大絶賛していた。軽は税制面や維持費でも登録車より有利であることを考えると、消費者の様々なニーズを高いレベルで満たしてくれるN-BOXが支持されても驚かないわけだ。

ほかにもN-BOXが売れ続ける理由は考えられる