【試乗インプレ】余裕の走りは軽からのステップアップに最適 ダイハツ・トール(前編) (1/5ページ)

  • 奈良・若草山ドライブウェイの「大仏殿ビューポイント」にて。さすが大仏殿、700~800メートルほど離れていてもこの大きさで写る。ダイハツ・トール
  • 奈良・若草山ドライブウェイの「大仏殿ビューポイント」にて。さすが大仏殿、700~800メートルほど離れていてもこの大きさで写る。ダイハツ・トール
  • 前席は幅、足元、頭上が広く、インパネも機能的にまとまっており、初めてでも迷うことなく使いやすい。ダイハツ・トール
  • ターボ付きの3気筒1リッターエンジン。低速から加速がよく、街中から高速巡航、坂道までどんな場面でも不足を感じない。ダイハツ・トール
  • 試乗車の「カスタム」というグレードは、メッキの横桟グリルが3列シートのハイクラスミニバンよろしく、幅をアピールする立派な顔つき。ダイハツ・トール
  • 全体のシルエットは軽の背高ワゴンの相似形。ナンバーを外したら、写真だけで小型車か軽かを見分けるのは難しいかも。ダイハツ・トール
  • 真横からだと写真ではもはや軽にしか見えない。実物を目の前にすればわかりますけどね。ダイハツ・トール
  • がっつり四角い。室内の広さに期待が高まる。ダイハツ・トール
  • テールゲート開口部が低いから重い荷物の積み下ろしも楽そう。ダイハツ・トール
  • グリルだけだと、また車格がわからなくなる。「D」エンブレム隠して「トヨタ・ヴォクシーです」って言われたら信じてしまいそう。ダイハツ・トール
  • グリル中段には緊急ブレーキ用のセンサー(左)とフロントカメラを内蔵。ダイハツ・トール
  • 上位グレードのヘッドランプには照射角の自動調節機能付きLEDがおごられている。ダイハツ・トール
  • フォグランプもLED。ダイハツ・トール
  • タイヤサイズ(写真は前輪)は前後とも175/55R15。リアはドラムブレーキ。ダイハツ・トール
  • 左右ドアミラー下に内蔵されたカメラ。前フェンダー付近の死角をカバーしてくれる。ダイハツ・トール
  • 前後ドアノブ。電動スライドドア装備車はボタンをおすだけでも開閉できるから荷物で両手がふさがっているときに便利。ダイハツ・トール
  • アンテナは折りたたみ式。ダイハツ・トール
  • LEDを使った縦型のリアコンビランプ。ダイハツ・トール
  • 後部ナンバー上にリアカメラ(左端)。ダイハツ・トール
  • 後席足元は高級サルーン並の広さ。床面もフラットで室内の移動も楽だ。ダイハツ・トール
  • 前席背もたれ後ろのテーブルを引き出して軽食をとる場合にはこの角度+シートスライドが最適姿勢であることが判明。ダイハツ・トール
  • 後席を床まで沈みこませると、もう商用車レベルの容積。一人乗りなら車中泊もいけそうだ。ダイハツ・トール


 春の行楽シーズン真っただ中、桜の開花予想に心が躍る今日この頃。学生さんは春休み、仲間と連れ立ってのドライブが楽しい季節がやってきた。子供たちにお出かけをねだられているお父さんお母さんも多いことだろう。今回はそんな和気あいあいドライブにうってつけの新型車、ダイハツ・トールを取り上げる。運転が苦手なユーザーを支援する機能が充実した背高コンパクト、その走りはいかに。(文と写真:Web編集室 小島純一)

格上の車種をしのぐユーティリティーが売り

 ダイハツ・トールは、同社のブーン(トヨタ・パッソ)のプラットフォームをベースに、背の高いボディーを乗せ、広い室内と多彩なシートアレンジをセールスポイントとするコンパクトカーだ。

 親会社であるトヨタからはルーミーとタンク、同じくトヨタ系列となったスバルからはジャスティという名前でも併売されている。

 ブーンをベースとしていることから、車格的には以前この連載で取り上げたルノー・トゥインゴが属する欧州車のAセグメントに該当するが、トヨタ・ヴィッツや日産・マーチ、ホンダ・フィットなどが属する格上のBセグメントコンパクトカーをしのぐ居住性、積載性を持っている。これらユーティリティーに関しては、次回後編で詳しく解説するとして、今回は運転支援機能も含めたその走りにフォーカスしていこう。

乗り降りラクラク視界良し

 運転席のドアを開け乗り込むと、自然に腰かけた位置にちょうど座面がある。よじ登ったり、かがみこんだりせず、ごく自然な動作で乗り込むことができるのは、170センチ近いボディの高さのおかげでもある。

 シートポジションを調節してハンドルを握り、前を向くと、フロントウインドーが立っており、視界の上の方まで窓が広がっていて、特に上下方向の開放感が高い。

 ハンドルの調節は上下のみで、前後には動かないから、適切な運転姿勢を保とうとすると、自然と背もたれは立ち気味になる。

ターボは是非モノ 巡航も静かで快適