【試乗インプレ】行く道を選ばぬ万能選手 大型動物対策もバッチリのボルボ・V90 クロスカントリー(前編) (4/5ページ)

  • 山中湖村を優雅に走る、ボルボ「V90クロスカントリー」
  • 東京・丸の内にある三菱一号館美術館の前を走るボルボ「V90クロスカントリー」
  • 国会議事堂前を走るボルボの「V90クロスカントリー」。ちなみに後ろの大型トラックもボルボ
  • 国会議事堂前を走る「V90クロスカントリー」
  • スタイリッシュなクロカンは、都会でも違和感なし。後ろは東京駅
  • V90も隣のメルセデスSUVも、東京・丸の内という大都会にいても違和感は全くない
  • 皇居周辺でボルボ「V90クロスカントリー」
  • サンケイビルに近い皇居周辺を駆けるボルボ「V90クロスカントリー」
  • サンケイビルに近い皇居周辺を駆けるボルボ「V90クロスカントリー」
  • 雲に隠れたシャイな富士山とボルボの「V90クロスカントリー」
  • 4枚ドアとテールゲートを開けたボルボの「V90クロスカントリー」
  • LEDのハザードランプが浮かび上がる
  • LEDのハザードランプが浮かび上がる。北欧神話の雷神が持つ「トールハンマー」をモチーフにした、新時代ボルボを象徴するヘッドランプのデザイン
  • スカンジナビアン・テイストの自然体で機能性にこだわったインテリア。もちろん高級感はばっちりだ
  • ステアリングホイールは非常に握りやすい
  • シートはもう少し厚みが欲しい
  • 広々としたリヤの空間。大きなガラスルーフを持つ車内は開放感があって明るい
  • ブラックウォールナットウッドやレザーを使用したドアの装飾。金属製の美しいドアハンドルやBowers&Wilkinsのスピーカーが高級感をさらに引き上げる
  • 高級感のある大きなセンターコンソール。エンジンボタンや走行モードを選択するダイヤルには、ディンプル加工(ゴルフボールのようなドットをへこませた加工)を施している
  • ディンプル加工を施し高級感を持たせたスイッチ類をセンターコンソールに配置
  • デザインが綺麗なエントリーキー
  • 横から見るとわかりやすいが、開口部を斜めに切り取っている分、キャパシティーをやや犠牲にしている。とはいえ、床面積は大きく、奥行きもある
  • リヤビューカメラ。真上から映したように表示する360°ビューに切り替えることもできる
  • 山中湖の砂浜でも安定した走りを見せた、ボルボの「V90クロスカントリー」。筆者は小学生のころからよくここでバス釣りをしていました
  • ガラスルーフを開けた「V90クロスカントリー」
  • 「V90クロスカントリー」をリヤから眺める。そして、桟橋を見るとルアーを投げ入れたくなる…
  • リヤバンパーに「CrossCountry」のロゴが入る
  • バンパーやフェンダー周りはオフロード専用パーツで固めている
  • 19インチのダイヤモンドカットホイール。T5AWDSummumに標準装備
  • 2.0リッター直4ガソリンターボエンジンを搭載する
  • 山中湖村を走るボルボの「V90クロスカントリー」
  • 山中湖村を走るボルボの「V90クロスカントリー」
  • 山中湖村を走るボルボの「V90クロスカントリー」
  • 山中湖村を走るボルボの「V90クロスカントリー」
  • パノラマ台の近くを走るボルボの「V90クロスカントリー」
  • パノラマ台の近くを走るボルボの「V90クロスカントリー」。LEDランプが全体の印象を引き締める
  • 車高は高くても安定した走りを披露
  • 山中湖村を走るボルボの「V90クロスカントリー」
  • 山中湖村を走るボルボの「V90クロスカントリー」
  • 山中湖村で緑に囲まれるボルボの「V90クロスカントリー」
  • 山中湖村で緑に囲まれるボルボの「V90クロスカントリー」。ヘッドランプがキラリ
  • 山中湖村を駆けるボルボの「V90クロスカントリー」
  • ハザードランプをつけるとこんな感じです。カッコいい
  • 田園風景とボルボ「V90クロスカントリー」
  • 田園風景とボルボ「V90クロスカントリー」
  • 田園風景とボルボ「V90クロスカントリー」。実にのどか
  • 日本のこんな風景も似合います!
  • 静岡県小山町を走るボルボの「V90クロスカントリー」
  • 東名高速道でステンレスタンクローリーに映り込む「V90クロスカントリー」
  • パノラマ・ガラス・サンルーフを開けて東京・大手町のビル群を見上げる(瀧さん、お隣の新聞社さんが写っていますよ…)
  • ミラー外周の一部を縁取るように点灯する「ブラインドスポット・インフォメーション・システム(BLIS)」。これならBLISが作動していると分かりやすい
  • 瀧カメラマンの撮影アドバイス
  • 瀧カメラマンの撮影アドバイス


 やっぱり悪路はAWD

 高速道を降りてからワインディングを試したが、過度なロール変化や車体が揺さぶられるようなナーバスさとは無縁。ハンドリングのバランスが安定していて、コーナー出口の姿勢もきれいだ。車高をリフトアップしたことによる走りへの影響は、ほとんどの場面で感じさせなかった。

 山中湖に到着して湖畔の砂浜を走ってみたが、やはりAWDは安定感抜群。ちょっとした凸凹やぬかるみも苦にすることなく確実にグリップして進んでいく。昨年、V60の試乗記で「できればディーゼルモデルにもAWDが欲しい」と書いたが、やはりオフロードで何の不安もなく走るなら四駆は必須。都会から大自然の悪路まで行く道を選ばないV90 クロスカントリーは、どのポジションもこなせるオールラウンダーだ。

 いいことしか見当たらないV90だが、いくつか気になった点を挙げよう。まず日本の道路では全幅1905ミリというサイズはやや気を遣う。隣にタンクローリーなどの大型車が並ぶと冷や冷やする。信用していないわけではないが、自動運転中はなおさらだ。硬めのシートはもう少し厚みが欲しい所。極端な例えになるが、野球場でプラスチック製のシートにずっと座っていると、やがて腰や臀部に負担がかかってクッションが欲しくなる。シートをもっと肉厚にすれば長時間ドライブのときに体への負担を軽減させられるはず。後席に関していえば、座面にもっと高さと奥行きを持たせて太ももをゆったり預けられるよう改良を加えて欲しい。

 ちなみに今回の走行距離は341.5キロで、満タン法による燃費は10.23キロ/リットルを記録。12.9キロのカタログ燃費に対して、かなり優秀な実走値だ。実は試乗車より更にパワフルな「T6」エンジンを搭載した上級モデルもあるが、筆者はT5でもまったく不足を感じなかった。燃費性能も考えると個人的にはこちらで十分だ。

 ロードインプレッションはここまで。後編では内外装のチェックや総評をお届けする。お楽しみに。(産経ニュース/SankeiBiz共同取材)

撮影ワンポイントアドバイスと、V90の主要諸元