【試乗インプレ】ルノーの屋台骨は最高の遊び相手 カングーが愛される理由は実用性だけではない (1/4ページ)

  • 両側スライドドア、観音開きのダブルバックドアが大きな魅力のルノー・カングー
  • シンプルで落ち着きのあるダッシュボード周り。商用車ベースらしい仕立てだ
  • 何となくトゥインゴにも見える顔つきだ(デザイナーはどちらの車種もローレンス・ヴァン・デン・アッカー氏)
  • キャビン部分はボックス型になっている
  • リヤは綺麗な平面が魅力的。バックドアは先に左側を開けないと、右ドアを開けることはできない
  • バックドアの左半分を開ける
  • フロントウインドーは上下に広くて開放的。ダッシュボードはシンプルなデザイン
  • スイッチ類は必要最低限。とにかく簡素!
  • とにかく大きな窓と広大な室内空間。スライドドアの窓は上下に開閉することが可能だ
  • 頭上、足元ともに広々としている。座面にもう少し奥行きがあれば完璧なのだが…惜しい
  • 前席と後席の間には3連式オーバーヘッドボックスを備える。いろんな使い方ができそうだ
  • トノボードで上下を仕切った状態のラゲッジルーム。トノボードを使わないときは、後席背面に収納可能
  • トノボードを外した状態のラゲッジルーム。荷室高1メートル15センチ、荷室幅は1メートル12センチもある
  • 後席を倒せば奥行きは180センチに拡大する
  • ほぼフルフラットにすることが可能。身長172センチの筆者が横になるとこんな感じ。脚を曲げずに寝ることができる
  • ルノーのエンブレム「ロザンジュ」が輝くステアリングホイールは握りやすかった
  • メガーヌを思わせるメーターパネル。実はプラットフォームも共有している
  • ダッシュボードの奥に設置した小型モニター
  • 飛行機や船舶のスロットルレバーを思わせるサイドブレーキ
  • パワーウインドーの操作スイッチ
  • ルームミラー上部には、室内を広く見渡せるチャイルドミラーを設置している。パッセンジャーの様子をうかがえるので安心だ
  • ルームミラーで後方確認。中央にバックドアのフレームが映り込むのは避けられない
  • フロントウインドーは上下に広くて開放的。ダッシュボードはシンプルなデザイン。頭上にはオーバーヘッドコンソールを備える
  • フランス車のため方向指示器はハンドルの左手に配置。灯火類の操作もここで行う
  • ハンドル脇のワイパーやオーディオの操作スイッチ
  • 運転席のシートリフター
  • 1.2Lターボエンジン
  • 分厚いクッション付きでひじ掛けにもなるセンターコンソールボックス
  • 深さのあるセンターコンソールボックス。ペットボトルもすっぽりと入る
  • 緊急時のためのハンマーやレインコートも備えている
  • ルノー・カングーはユニークなルックスと実用性の高さが人気。意外にも運動神経のいい“スポーツマン”でもあった
  • 2017年に開催された「ルノー・カングー・ジャンボリー」の様子(ルノー・ジャポン提供)
  • アーモンド形のヘッドランプや、側面のウインドーのデザインが個性的
  • 縦長のテールランプがお洒落。側面の3枚窓はどれも切り取り方が個性的だ
  • フロントドアも開口部が大きいため、乗降性はよかった
  • 座面が高いため、自然な姿勢で乗り降りができる
  • がっちりとしたルーフレール。さあ、何を積んで出かけようか
  • 丸みを帯びた可愛らしいヘッドランプ
  • 大型のドアミラー
  • 運転席からドアミラーを覗き込む
  • 給油口キャップは鍵で開錠するタイプ
  • 縦置きのリヤワイパー。平面のウインドーは窓枠のゴムパッキンが見えないデザインのため、すっきりとしている
  • お台場を走るカングー
  • お台場を走るカングー
  • お台場を走るカングー
  • カングーはインパネシフトを採用。6速EDCの使用感はATに近い
  • センターコンソールのエコモードボタンと灰皿(ちなみに筆者はタバコを吸いません)
  • 操作ボタン類はごくごくシンプル
  • 幕張を走るカングー
  • 幕張を走るカングー
  • 背高でも走りは安定していた
  • 幕張周辺を走るカングー
  • 青い空のもと、太陽に照らされてきらりと光る「ブルーコスモス」のボディ
  • 見た目に似合わずコーナリングも難なくこなす


 今回紹介する「カングー」は、ユニークなルックスが特徴的なフランス生まれの小型ミニバン。意外かもしれないが、実は日本市場で最も売れているルノー車だ。毎年春になると日本全国のカングーオーナーが一堂に会する大イベント「カングー・ジャンボリー」が催され、今年は過去最多となる1243台、4226人の参加者を集めた。失礼ながらこれまでは「ちょっと洒落た商用車」くらいにしか思っていなかったのだが、最近は街中で見かけることが増えてきた。「乗ったらきっと楽しいんだろうな…」。そんなことを想像しながら広報車を手配して、ファンから愛される理由を探ってみた。(文・大竹信生/SankeiBiz 写真・瀧誠四郎)

 欧州でも人気、日本市場では稼ぎ頭

 カングーは1997年に誕生して以来、欧州ミニバン市場で高い人気を博してきた商用車ベースの多目的車だ。乗用車に貨物室を合体させた背高スタイルが特徴で、フルゴネットと呼ばれるライトバンの一つに分類される。

 2007年にはボディサイズを拡大した現行モデルが登場し、09年には日本市場にも投入。昨年度はルノー・ジャポン全体の1/3にあたる2167台を販売したブランドの屋台骨だ。現在のラインアップは2つのエンジンと3つのミッションタイプを展開している。1.6リットル4速AT車に加え、あとから追加投入された1.2リッターターボに6速EDCもしくは6速MTを組み合わせたモデルも用意している。

 今回借りたのは1.2リッターターボ6速EDCモデル。EDCとはエフィシエント・デュアル・クラッチの略で、名前の通り2つの(デュアル)クラッチを持つMTベースのトランスミッションだ。変速はコンピューター制御による全自動で行われ、滑らかなギアチェンジと加速、燃費抑制をウリにしている。試乗車のグレードは装備が充実した「ゼン」で、価格は259万円だ。

 実はけっこう大きいんです

 「こんなに大きかったっけ?」-。実物を改めて観察すると、けっこうボリューム感がある。外寸は全長4280×全幅1830×全高1810ミリ。全長はホンダの小型車フリードとほぼ同サイズながら、全幅はトヨタの大型ミニバン・ヴェルファイアに迫る広さ。全高もヴォクシーとほぼ変わらない。ショート&ワイドな車台に背高ボディを乗せているため、ボックス型の物体としてなかなかの存在感を放っている。

 運転席に座ると、まず大きなフロントガラスが目に飛び込んできた。目の前に開けた広大な景色が開放感とワクワク感をもたらす。車内を囲むウインドーはすべて大きく切り取られており、クルマの隅々まで明るい。これなら雨天や曇天時のドライブでも車内のどんより感を吹き飛ばせそうだ。

今回の試乗で最も驚いたのは…