自動駐車「プロパイロット・パーキング」の出来は?
高速道路の同一車線でアクセル、ブレーキ、ステアリングを自動制御する自動運転技術に加え、指一本の操作で自動駐車する「プロパイロット・パーキング」も、新型リーフに搭載された注目の先進技術。複数の車載カメラで駐車スペースを検知した後は、ドライバーがボタンを押し続けるだけで駐車を完了させるシステムだ。筆者も条件の異なる場面で4回試してみたが、成功したのは2度だった。失敗したうちの一回は芝生とアスファルトの境目があるコンビニの駐車場だったのだが、駐車の最中に「パーキングアシストを終了します」とのメッセージが表示され、未遂のまま停止してしまった(※写真参照)。こちらも不慣れなため使いこなせていない感は否めないし、原因も定かではないが、この技術に関してはさらなる作り込みが必要なようだ。
カッコよくなった?
2代目リーフは内外装ともにかなり洗練された。全体的に奇をてらったイメージの強かった初代とは対照的だ。外寸は全長4480×全幅1790×全高1540ミリで、取り回しに苦労しないサイズ感となっている。フロント部分はEVの新たなアイコンとして、「氷結」をモチーフにしたクリヤーブルーの立体的グリルを採用。これに伴い初代リーフやe-NV200に使用されたブルーメッキの日産エンブレムは姿を消した。Cピラーはブラックアウト処理を施すことで存在感を薄め、エッジを効かせたリヤビューはブーメラン型のリヤコンビランプを採用することでシャープな雰囲気を出している。全体的にすっきりとしていて、いかにも一般受けしそうな無難なデザインだ。内装はオーソドックスで落ち着きがあり、むしろ初代の方が未来的な印象が強いくらい。居住スペースは5人乗車でも十分な広さを確保しており、コシのあるシートは長距離移動でも体への負担は少なそうだ。昨年試乗したノートe-POWERより車格が上ということもあり、内装の質感はなかなか高い。
ライバルはやはり…
航続距離や動力性能といったパフォーマンスが飛躍的に向上し、見た目も改善されたリーフ。国内で競合するのはトヨタのプリウスPHVだ。実際にリーフの購入者の多くが比較検討した車種としてプリウスの名前を挙げるそうだが、日産自動車車両実験部の網代匡平氏は「あちらも乗りましたが、加速感はリーフの方が断然いいです。ほかにもe-ペダルやプロパイロット・パーキングの採用など先進度が高いのがウリです」と自信を見せる。ユーザーからは「フォルクスワーゲンのEVと比較しても加速がいいね」といった声も多いという。最近では200万円以下で購入できるノートe-POWERと比較する顧客も増えているそうだ。315万円台スタートのリーフの優位性を聞くと、「一番の違いは、発電用とはいえノートにはエンジンが付いていること。リーフの方が圧倒的に静かですし、価格帯も高くクラスも上なので、乗り心地、質感、モーターのパワーなどが上がっています」と選ぶ基準を教えてくれた。