【平昌=大宮健司】平昌五輪は18日、江陵オーバルなどで第10日が行われ、スピードスケート女子500メートルで小平奈緒(31)=相沢病院=が36秒94の五輪新記録で金メダルに輝いた。スピードスケート種目で日本選手の金メダルは1998年長野五輪男子500メートルの清水宏保以来2人目で、女子では初めて。小平は1000メートルの銀メダルに続き、今大会2個目のメダル獲得となった。郷亜里砂(イヨテツク)が8位入賞。神谷衣理那(高堂建設)は13位だった。
日本の冬季五輪の金メダルは通算12個目で、今大会はフィギュアスケート男子の羽生結弦(23)=ANA=に続き2個目。今大会の日本勢の獲得メダルは10個となり、これまで最多だった長野五輪に並んだ。
小平は14組目に登場し、大差を付けてゴールした。全16組が終わって金メダルが決まると両手でガッツポーズをつくった。2位の李相花(韓国)に0秒39の大差を付ける会心のレースだった。李相花の五輪3連覇はならなかった。
小平は2010年バンクーバー、14年ソチに続き3大会連続の五輪出場。バンクーバー大会では団体追い抜きで銀メダルを獲得している。個人種目では両大会でメダルに届かず、ソチ大会後、スピードスケート強豪国として知られるオランダに約2年間留学するなどして力を付けてきた。
昨季から500メートルは国内外で負け知らずで、ワールドカップ(W杯)では15連勝中。今大会では優勝候補の最有力とみられ、下馬評通りに頂点に立った。
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小平奈緒の話
「周りが何も見えないくらい、すごくうれしい。全て報われたような気持ち。最初から集中して、本当に自分の持ち味を出し切れたレースだった」