【外信コラム】ソウルからヨボセヨ 新車はそういうもの

2010.3.1 09:20

 韓国のタクシーはいつもラジオをつけっぱなしにしている。元は対北関係で非常対策用だったが、緊張がまったく緩んでしまった今は運転手のヒマつぶし用になっている。歌番組などガンガンやられるといい迷惑だが、ニュースが聞けるので便利な時もある。

 先日はニュースで韓国の大手自動車メーカー「現代」のリコール話が流れた際、運転手が「韓国ではいつも隠しているんだよね」というので、車の話になった。当然、トヨタ問題を念頭においた会話だった。

 運転手にいわせると韓国では新車で故障があるとメーカーは「新車はそういうものだ」といってなかなか直してくれない。エンジンルームからちょっと煙が出たとか、エアコンが粉を吹いたとか、ドアの締まりがよくない、妙な音がする…などは故障のうちに入らないというのだ。

 以前、日系のマスコミ支局で韓国産のバンを購入したところ、新車なのに何回か煙が出た。「替えてほしい」といっても「慣れれば問題ない」と応じない。そこで日本のマスコミだといって広報重役に苦情をいったところ、たちまち取り換えてくれた例もある。

 くだんのタクシー運転手によると、韓国ではメーカーが王様で消費者はカモだという。価格も海外では安いのに国内はべらぼうに高いという。

 韓国では依然、米国便乗でトヨタたたきの“快感報道(?)”が続いているが、消費者はトヨタより韓国車の実態に関心があるというのに。(黒田勝弘)

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