2010.3.12 05:00
≪ビジネス≫
外国企業が海外に工場を設ける場合に、とくに念入りに調べるのが、その国の労働事情だ。労働力の豊富さとは別に、規制が厳しすぎては、企業も進出を躊躇(ちゅうちょ)しかねない。
カンボジアの労使関係や雇用、労働条件などの法令は、憲法および1997年に制定された労働法に規定されている。現行の労働法は社会主義的な色彩が濃かった旧労働法(92年制定)を大幅に修正したもので、自由主義思想を根底に、労働者の権利を尊重した内容になっている。
以下、カンボジアの労働関連法制のポイントをみていく。
まず、強制または義務的労働は完全に禁止すると明示している。労働者として従事できる最低年齢は15歳。しかし、仕事の性質上、健康・安全・青少年道徳などに有害な影響を及ぼすと判断される場合、18歳にならないと就くことができない。
雇用契約は、当事者間の合意によって締結できるとしているが、契約自体は書面によっても口頭によっても可能だ。
賃金に関しては、最低賃金を明確にして労働者を保護しようとしている。理念に「人間の尊厳に矛盾しない生活水準を保証するものでなければならない」と掲げ、製靴、繊維、縫製工場の作業員の場合、1~3カ月の見習い期間で月額45ドル(約4000円)といった規定がある。こうした製造現場で働く作業員の賃金は、最長16日間の間隔で最低1カ月に2回支払われなければならない。
作業員の労働時間は男女ともに1日8時間、1週間に48時間を超えることができない。ただ、50%の割増賃金を条件に残業を認めている。夜間(午後10時から翌朝午前5時)または休日の場合は100%増しになる。