2010.5.4 05:00
■ストラテジック・デシジョン・イニシアティブ 代表取締役兼CEO 森辺一樹
昨今、BRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国)やNEXT11(イラン、インドネシア、エジプト、韓国、トルコ、ナイジェリア、パキスタン、バングラデシュ、フィリピン、ベトナム、メキシコ)、VISTA(ベトナム、インドネシア、南アフリカ、トルコ、アルゼンチン)、MENA(中東、北アフリカ)など、新興国の成長がすさまじい。日本企業がこの新興国に出遅れたことは周知の事実である。
これら新興国の空港や市街地は今や、新興国市場の王者と成り上がった韓国サムスン、LGの広告で埋め尽くされ、家電量販店は彼らの独壇場である。ハイアールやKONKA、赤虹といった中国家電メーカーの追い上げも激しい。
唯一、日本企業が胸を張れる自動車産業は、米ゼネラル・モーターズ(GM)やクライスラー、フォード・モーター、独フォルクスワーゲン(VW)、伊フィアットなどの欧米勢との差はあまりない。韓国の現代自動車やインドのタタ・モーターズ、そして、100以上ある中国の自動車メーカーもその座を狙っている。
先進国市場で“ジャパン・アズ・ナンバーワン”とまで言われた日本企業がなぜ新興国市場のシェアが取れないのか。それはマーケティング力の差以外にない。先進国で成功した日本企業の多くが自動車やエレクトロニクス分野の製造業であり、この分野は先進国では成長期にあった。