2010.6.8 05:00
□ストラテジック・デシジョン・イニシアティブ 代表取締役兼CEO 森辺一樹
2010年4月、インドの携帯電話加入件数がついに6億件を突破した。米国を抜き、中国の7億8600万件に続き、世界2位に躍り出た。05年の加入件数は7590万件だったが、わずか5年で約8倍になったのだ。
インドには現在10以上の携帯電話事業会社が存在する。そのうちトップ5が、市場の85%を抑える寡占市場だ。そのトップ5とはバーティ・エアテル(Bharti Airtel)、リライアンス・コミュニケーションズ(Reliance Communications)、ボーダフォン・エッサー(Vodafone Essar)、バーラト・サンチャル・ニガム(BSNL)、タタ・テレサービス(Tata Teleservices)である。
インドの携帯電話市場は05年以降、劇的な成長を遂げとはいえ、まだまだ大きく伸びる可能性が残されている。携帯電話網の行き届かない農村部は手付かずの状態であり、そのためインド全体での普及率は33%にすぎない。また、3G(第3世代)携帯の普及もこれからだ。グローバル展開している携帯事業者は、この国の人口の3分の2以上が暮らす農村部への電話網拡大と3G携帯市場への投資を開始しており、状況は変わりつつある。
大手の携帯電話会社は今後数年、数十億ドル単位での投資を計画している。提携や買収が進み構造もこの数年で大きく変わるだろう。また、インドは若年人口が大半を占めるため、その市場の潜在性には世界中の携帯電話会社や端末メーカー、そして、投資ファンドが注目している。