【新興国に翔ける】グローバル化求められる邦銀 (1/3ページ)

2010.6.22 05:00

 □ストラテジック・デシジョン・イニシアティブ 代表取締役兼CEO 森辺 一樹

 シンガポールの金融界は近年大きな成長を遂げた。グローバル・スタンダードに沿った高度な銀行システムを持ち、同じような地域的条件を持つ香港に次ぎ、アジア地域のリーダー的存在となった。しかし、シンガポールの金融市場で存在感を増しているのは日本の金融機関ではなく、欧米金融機関だ。

 シンガポールは海外資本にとってオープンな市場であり、多くの外資系銀行が全業務のライセンスを取得し、支店やATM(現金自動預払機)を増やせるようになっている。2004年に発効した米国・シンガポール間の自由貿易協定(FTA)により、シンガポールの金融部門は米国資本の金融グループに対してさらにオープンになった。

 そして銀行界では、外資系銀行と大手の地元銀行との競争が始まることとなった。その結果、シンガポールの銀行で管理される総資産は、1998年の約600億ドル(現レートで約5兆4500億円)から08年には約3600億ドルへと増加し、シンガポールの銀行界は著しい成長を遂げた。

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