新興市場などから東京証券取引所第1部に上場先を変更し、“ステップアップ”する企業が増えている。
東証によると、今年に入り2部と新興市場のマザーズから1部に指定変更された企業は14日時点で47社に達し、3年連続で増加した。2008年秋のリーマン・ショックや昨年の東日本大震災で悪化した経済環境の好転に加え、東証が制度面から1部昇格を支援していることも増加につながっている。
東証によると、マザーズと2部から1部に移った企業は07年に40社あったものの、09年にはリーマン・ショックの影響で4社まで落ち込んだ。47社の今年は06年の52社に迫る水準だ。
2部からは前年より15社多い36社、マザーズからも5社多い11社がそれぞれ昇格。マザーズから移った企業はIT関連が中心で、2部からは地方銀行や食品、予備校運営など幅広い。
個性的な企業も多い。求人サイト運営のリブセンスは10月にマザーズから昇格し、村上太一社長は最年少の25歳で1部上場を果たした。ソーシャルゲームを開発するエイチームは、マザーズ上場からわずか7カ月後の11月に昇格した。