株価暴落「期待相場」もろさ露呈 ダブルショックで円買い加速 (1/2ページ)

2013.5.24 07:10

暴落した日経平均株価の終値と下げ幅を示すモニター=23日午後、東京・八重洲

暴落した日経平均株価の終値と下げ幅を示すモニター=23日午後、東京・八重洲【拡大】

 株価が暴落し、長期金利が乱高下した23日の東京金融市場の急変は、日米欧の金融緩和マネーと安倍晋三政権の経済政策「アベノミクス」の効果の先取りを支えとした「期待相場」のもろさを露呈した形だ。

 市場変調の要因の一つは、量的緩和の縮小に言及したバーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長による前日の議会証言だ。

 世界の金融市場では、欧州の信用不安の後退や、米国と中国の景気改善期待を背景に、日米欧の中央銀行が景気下支えのために大量に供給している低利の緩和マネーが、株式投資に向かう大きな潮流が起こっていた。昨年末からの東京株の急上昇も、日銀総裁を交代させてまで大胆な金融緩和を実行に移したアベノミクスで、「日本経済が変わる」との期待が、このマネーの流れを呼び寄せたことが大きな要因だ。

 だがバーナンキ発言で、緩和マネーの力が今後弱まるとの懸念が浮上。さらに、23日午後に発表された5月の中国の製造業購買担当者景気指数(PMI)が悪化したことを機に、中国経済の先行き不安も強まった。

 株高を支えてきた緩和マネー継続への期待と海外経済改善への期待という2つの柱が同時に揺らぐ「ダブルショック」で、投資家にリスク回避の動きが拡大。相場変動の大きい株式から比較的安全とされる円や国債に投資マネーが急速に逆流したことが、市場急変につながった。

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

毎日25分からのオンライン英会話。スカイプを使った1対1のレッスンが月5000円です。《体験無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

サンスポ予想王TV

競馬などギャンブルの予想情報を一手にまとめたサイト。充実のレース情報で、勝利馬券をゲットしましょう!