シリコンバレーとの距離感 日本とイタリアのちがいは? (2/3ページ)

2013.5.26 06:00

HAGAKUREのマルコ・マッサロット氏

HAGAKUREのマルコ・マッサロット氏【拡大】

 国外脱出だけでなく起業を狙う人たちもいる。イタリアのスタートアップは50%がIT分野である。しかし、それらも少なくない企業がシリコンバレーやイスラエルに「移民」する。

 国内に留まったとしても見込みのある会社は外資のベンチャーキャピタルに買収される。結果、どうしても政府の起業支援や法整備の不足に対して恨み節が多くなる。

 例えば、お隣のフランスには公的機関が自己資金と同額を支援するシステムがある。イタリアにこうした援助は認められていない。また、倒産した場合の挽回も極めて厳しい。税金も人件費も高い。それに加え大学も起業教育には熱心ではない。第二のフェイスブックを生み出して成功したいと思う若者は多いが、大学が理系学生の成果を市場に出すべくサポートすることは少ない。 

 ご多聞に漏れず失敗に寛容で再起しやすいシリコンバレーがモデルとして引用されることになる。ぼくも「日本はどうなの?」と聞かれることがよくある。

 「イタリアはスタートアップの環境として日本と似ている。シリコンバレーとの距離はお互いに大きいね」という会話になりやすい。ただ日本とイタリアで違うところがある。

「うん、それはイタリアとは大きく違う点だ」

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