「なまり節ラー油」が示唆するもの グローバルとローカル (1/3ページ)

2013.7.14 06:00

高校生が試食

高校生が試食【拡大】

  • 高校生がレシピ研究
  • 気仙沼
  • ミラノにきた小川悠さん
  • バジリカータで食べた鱈
  • なまり節ラー油
  • なまり節
  • なまり節

 気仙沼の高校生たちが発案した「なまり節ラー油」という食品がある。まだ仮の名前だ。鰹節より燻す回数が少ない「なまり節」を原料としたラー油ベースの調味料である。先月ぼくも試食させてもらったがクセになりそうだ。今秋、地元の大人たちの協力も得て商品として発売される見込みである。

 高校生が食品づくりとは意外だ。

 東京大学にイノベーション教育の場としてi.school というプログラムがある。i.club はここから誕生した。どこの地方も若手の地元離れに頭を抱えているが、i.clubは高校生を対象に地域の将来を担うリーダーを育てることを目的としている。i.schoolを終了した25歳の小川悠さんが代表をつとめ、現在、気仙沼と会津の高校生たちと活動中だ。そのひとつが「なまり節ラー油」である。

 しかし、なぜ「なまり節」というドライフードなのか?これには少々ストーリーがある。

 一昨年の秋、i.schoolディレクターの田村大さん(現在、株式会社Re:public共同代表)と学生有志が集まってMaruプロジェクトが生まれた。マルとは船名につく丸である。出港した船が実りをもって帰港することを祈って丸とつける。震災後の気仙沼を発信地として世界各地で生まれた実りを持ち帰ろうとの趣旨で本プロジェクトはスタートした。

 第一回目のミーティングに立会って以来、ぼくもいろいろとサポートしてきた。昨年4月にはミラノで大学生同士がワークショップを行い、南イタリアのバジリカータ州を訪れ地域活性化を推進する人たちと交流をもった。前述の小川悠さんは学生のリーダーだった。

 そこで彼らが発見したことがある。

「乾物はこんなにも美味なのか!」と彼らは驚いた

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