最大の特徴は就職まで支援することだ。カリキュラムには合同会社説明会も組み込まれ、これまでに希望者全員が再就職を果たした。生涯学習センター所長の高頭麻子教授は「子育てが一段落した空虚感を埋めるための勉強にとどめず、稼げるようにすることが重要」と話す。
大学の新卒採用では優秀な人材を集めにくい中小企業の関心は、特に高い。採用した企業の担当者は「リカレントの修了生は高い専門知識と経験に加え、じっくり教育を受けているので即戦力になる」と歓迎する。
「就労経験」に魅力
米金融大手のゴールドマンサックスは、09年時点で60%だった日本の女性の就業率が男性並みの80%になれば、国内総生産(GDP)が15%上昇すると試算している。働く女性のうち出産で離職する人の割合は60%を超える状況が20年以上も続いており、政府は子育て期(25~44歳)の女性の就業率を20年までに、12年比で5ポイント増の73%に引き上げる目標を掲げる。