すでに半分ほどできあがっている橋は来年春にも完成する予定で、名称は「カンボジア中国友好橋」になるという。
運転手のネム・ソパルさん(33)は、新しい橋が中国の資本で建設されることは「何度もニュースで流れており、みんな知っている」と話した。2つの橋で上り下りを分離すれば渋滞解消にもつながるとして、「日本の橋も中国の橋もどちらも重要だ」と強調した。
カンボジア開発評議会によると、中国からの経済援助額は2000年代後半から急増した。毎年1億ドル(約98億円)程度の政府開発援助(ODA)を続ける日本を10年に抜き去り、中国の12年の援助額は3・5億ドル前後に拡大したもようだ。中国の援助の9割は有償借款で、建設は主に中国企業が手がける。「中国友好橋」もそのひとつだ。
一方、日本のODAの有償部分は2割程度。主要国道のうちアスファルト舗装された区間の33%にあたる260キロが日本のODAで造られるなど、かかわりは長くて深い。日本は「質の高いインフラ支援を続けていく」(国際協力機構カンボジア事務所)構えだ。