食品では、チップス類の菓子や即席麺が人気。日持ちがして、調理が簡易なところが受け入れられている理由らしい。村にコンビニエンスストアやスーパーはなく、商店があっても個人経営の簡素なものだけ。品ぞろえは驚くほど少ない。
飯田さんが寄贈する薬品や食品は珍しくて人気も上がろうというものだ。ただ、「今はこうしたものを贈っていますが、将来は伝統的な食文化に役立つものや、家族で食べることを前提としたような食材を届けたい」とも。
寮制で集団教育
カン村は昨年9月に近くのセーコン川があふれ、最大で3メートルを超える洪水に見舞われた。村全体が水没し、多くの家財道具や食糧が水に浸かった。だが、ラオス政府からの支援はほとんどないという。
父母と妻、2人の娘と暮らす農家のスークンサイさん(28)はこう話す。「洪水で作付けした稲が全部流されてしまった。こういう支援があるのはうれしい」。