日本 アフリカ市場に照準 人材育成で欧米中と差別化 資源・小売り・投資 本格進出

2014.1.11 08:59

モザンビークでのプロジェクト

モザンビークでのプロジェクト【拡大】

 日本企業によるアフリカ市場の開拓機運が高まってきた。10日からアフリカを訪れる安倍晋三首相に、商社や金融、建設などの首脳ら延べ35人が同行し、官民でトップセールスを繰り広げる。石油や鉱物など豊富な天然資源だけでなく、アフリカの経済成長と人口増に伴い、消費財や金融などでも本格進出を目指している。先行する欧米、中国などとの競争が激しくなるのは必至で、日本が得意の人材育成などを通じた差別化が求められそうだ。

 安倍首相は中東のオマーンに続き、10日からアフリカのコートジボワール、モザンビーク、エチオピアのアフリカ3カ国を訪問。日本の首相がコートジボワール、モザンビークを訪問するのは初めて。

 首相のアフリカ訪問には新日鉄住金の友野宏社長や三菱商事の小林健社長、三井物産の飯島彰己社長、味の素の伊藤雅俊社長、三井住友銀行の国部毅頭取ら日本を代表する企業の首脳らが同行し、トップセールスを展開する。

 狙いのひとつである資源開発では、三井物産がモザンビークのロブマ沖で進むガス田開発事業に参画し、2018年をめどに液化天然ガス(LNG)輸出を計画。飯島社長は「豊富なガスを使い、肥料産業などの育成を目指すモザンビークの国づくりを支援したい」と意気込む。同国の原料炭事業に参画する新日鉄住金は、原料炭の日本への安定供給を目指す。

 インフラビジネスも前のめりだ。同行団に名を連ねる三菱航空機は、国産初の小型ジェット旅客機「三菱リージョナルジェット(MRJ)」をエチオピア航空に売り込む。丸紅は4月にも南アフリカのアフリカ事業開拓の陣容を現在の2人から約10人に増やし、「電力インフラ事業や新規の案件を探る」(国分文也社長)という。

 ただアフリカへの投資は残高ベースで欧米や中国に水を空けられている。日本の投資残高は約80億ドル(11年)なのに対し、フランス、米国は日本の7倍、英国が6倍、後発の中国も2倍の水準だ。

 後れを取り戻そうと、日本流の人材育成に取り組む動きも出ている。豊田通商はケニアで自動車関連のメンテナンス技術に加え、建設機械や農業機械の技術者を養成するアカデミーの運営を4月に開始する。政府も人づくり協力を通じた差別化を打ち出している。

 一方で、消費市場を狙う日本企業の動きも目立ち始めた。アフリカの人口は、現在の10億人強から50年には約22億人へと倍増する見込みで、中間所得層も増加基調にある。将来の巨大市場に足がかりを築くのが狙いだ。

 豊田通商は子会社を通じて仏小売り大手のカルフールと提携し、小売り分野に進出する。まず15年にコートジボワールで大型店を開業する計画で、加留部淳社長は「日本の食品メーカーから引き合いが急増している」と話す。

 味の素は昨年4月、うま味調味料の包装工場をコートジボワールで本格稼働した。日清食品ホールディングスも今秋にもケニアで即席麺の工場を立ち上げる予定で、今後参入する企業が増えそうだ。

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