膨らむ貿易赤字、原発停止で長期化の懸念 製造業の工場海外シフトが裏目に

2014.1.27 12:43

 27日発表された平成25年の貿易統計で、貿易収支が11兆4745億円の赤字と、過去最大を更新した。原発の停止や円安に伴い、火力発電で使用する液化天然ガス(LNG)や原油の輸入額が増えているためだ。さらに円安でも輸出が伸び悩んでいることも背景にある。

 原発が稼働していた22年は輸入額が抑えられ、貿易収支は6兆6346億円の黒字だった。ところが原発が停止して以降は、LNGや原油の輸入が増え、貿易赤字が拡大している構造だ。SMBC日興証券の宮前耕也シニアエコノミストは「全原発停止で、燃料輸入が年4兆円程度増えている」と指摘する。

 さらに追い打ちをかけるのが輸出の低迷だ。円安は海外市場での価格競争力の向上につながり、金額ベースだけでなく数量でも輸出は徐々に増えるとみられていた。

 だが、金額ベースでは24年比で12・9%増えた自動車の輸出が数量では0・4%減となるなど、全体の数量は1・5%減った。長期間続いた円高のリスクを回避するため、自動車や電機などの企業が生産拠点を次々と海外に移転したためだ。

 こうした海外工場製品の“逆輸入”が増えれば、円安効果がさらに限定的となる可能性がある。原発の再稼働が見通せないなか、26年以降も輸入額が輸出額を上回る基調は大きく変わらないとみられ、貿易収支の赤字が長期化する懸念もある。

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

90%以上の受講生が継続。ISO認証取得で安心品質のマンツーマン英会話が毎日受講できて月5980円!《体験2回無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

自分らしく人生を仕上げる終活情報を提供。お墓のご相談には「産経ソナエ終活センター」が親身に対応します。