細川護煕(もりひろ)元首相を「組織的勝手連」と称して支援している民主党は、焦りの度合いを強めている。各種世論調査で細川氏が劣勢を強いられているためだ。ただ、執行部には敗北した場合、責任論に直結することを避けたいとの思惑もあり、細川氏との向き合い方に苦慮している。
東京・銀座で2日に行われた細川氏の街頭演説。街宣車やその周辺に民主党国会議員の姿はほとんど見当たらなかった。
そもそも細川氏は無党派層を取り込むため、政党色をつけない選挙戦を展開。細川氏の意向に配慮し、海江田万里代表は応援演説にも入っていない。だが、支持は広がらず、細川氏は1月29日、松原仁都連会長と会談し「選挙事務所にみなさん出入りしていただければ…」と急接近を試みた。
実は民主党はその2日前の27日に、大畠章宏幹事長名で党所属国会議員や都道府県連代表者らに「暴走を始めた安倍政権に対峙(たいじ)していく戦いの一環だ。細川候補の勝利を勝ち取るために、協力をお願いします」とする文書を通知。党本部主導で「勝手連」とは名ばかりの大号令をかけていた。