公共空間を確保
日本橋での高速道路撤去は、都市景観だけでなく、都市における公共空間の確保の点からも意義が大きい。東京の都心部では、多くの人々が集まって祝祭イベントを催すことができる広場のような公共空間が非常に限られている。皇居前広場はあるが、もともとイベントを催すような空間ではなく、大規模な祝祭イベントは銀座の中央通りで開催されることがほとんどだ。
三井不動産は「COREDO日本橋」などの商業施設開発に続き、今後、“第2ステージ”として日本橋の中央通り沿いを中心に8カ所の再開発を計画する。だが、近隣には大きなオープンな公共空間がないのが難点。
高速道路が撤去できれば、銀座のように中央通りを最大限に活用しやすくなり、日本橋川の水辺や船などを利用して大規模なイベントを開催できる。まさに日本橋再生の鍵を握ると言って過言ではない。