公共空間の整備では、日本橋とは東京駅を隔てて反対側の丸の内地区でも02年から東京駅丸の内駅前広場の整備計画が進んでいる。当初は10年度末に完成する予定だったが「まだ具体的なデザインを検討中」(東京都)という段階。同地区の開発を多く手がける三菱地所でも大規模イベントに対応できる広場の実現に力を注ぐ。
「前回は日本が高度成長に向けたオリンピックだったが、今度は成熟社会に向けたオリンピック。人々が文化やスポーツなどを楽しめるような公共空間のあり方を議論すべきだろう」(青山●(やすし)明治大学教授=元東京都副知事)。20年に向けてオフィス、商業施設、住宅などの再開発計画はめじろ押しだが、広場、公園、水辺などオープンな公共空間をデザインすることも、東京の魅力向上には欠かせない大きなテーマだ。
●=にんべんに分の刀を月に