「外国ブランドのタダ乗り」に文句が出始めたとき…クールジャパン成功? (1/3ページ)

2014.4.20 06:00

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 2010年夏、経済産業省にクールジャパンプロジェクトが立ち上がった当時、野党の国会議員数人とクールジャパンについて話すと、「えっ、何それ?聞いたことない。民主党の政策なんか、すぐ潰れるよ」という意見が聞かれた。

 それらの反応をみて、民主党政権が倒れれば自然消滅するプロジェクトなのか、とぼくは理解した。だいたい「サブカルチャーを政府が後押ししてどうなの?」という的外れの批判も外野から多かった。しかし自民党政権になったら重要な政策になっている。

 日本文化の認知度と理解度を高めることが商品の売り上げに繋がり、日本に出かける外国人観光客も増え、それがまた日本のファンを海外で拡大する循環を作るという狙いだ。例えば和食が注目株になるのは、そのシナリオと市場規模に説得性があるからだ。来年、ミラノで開催されるEXPO2015は食がテーマなので、日本政府もここぞと力を入れる。

 ただ、日本の経済が上向くためのプロジェクトであることが、あまりに透けて見えすぎると海外の人もシラケル。そんな目的がどこにあるのか皆が知らなくなって、日本が地理的にも文化的にもハブ的機能を果たせるようになった時が成功ではないか。

 そこで思うことがある。その当初の目的を忘れさせるほどにブランド力をつけた例がイタリアにある。「ミラノサローネ」のことだ。

 ミラノサローネは国際家具見本市(正式名はSalone del Mobile Milano)で毎年4月にミラノ郊外の会場で開催される。平日はビジネス関係者しか入場できない。国内外の1700社以上の企業が出展している。業界以外の人は「ああ、サローネってインテリアの人たちの行くところね(自分には関係ない)」というのが、ずっと昔の反応だった。

訪れる人もデザインのトレンドを見るために「サローネに来る」から、業界は幅広い。

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