国内の年金基金による株買いが活発化している。19日に東京証券取引所が発表した6月第2週(9~13日)まで7週連続の買い越しで、5月の買越額は5年2カ月ぶりの高水準。日経平均株価は19日、4カ月半ぶりの高値をつけたが、年金の買いが最近の株高を下支えしている。130兆円を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の資産構成を見直し、株への投資割合を高める改革が動き出す中、これを先取りした動きが出てきているようだ。
6月第2週の部門別売買状況によると、GPIFなどの年金の積立金を管理する信託銀行の買越額は892億円。5月第1週以降、買い越しが続いており、5月の買越額は6873億円と、2009年3月に次ぐ大きさだった。
買越額が増えた時期は、平均株価が上昇に向けて反転した5月中旬以降とほぼ重なる。19日の平均株価は245円36銭高の1万5361円16銭と、1月29日以来の高値で取引を終えた。