個人投資家を呼び込もうと社債に賞品をつける企業もある。3月に全面開業した日本一高いビル「あべのハルカス」を運営する近畿日本鉄道は今月9日、300億円の個人向け社債の発行を発表。「あべのハルカスボンド」の愛称を付け、抽選で合計600人にハルカスにある「大阪マリオット都ホテル」の無料宿泊券などを贈る。
大和証券の大橋俊安金融市場調査部長は「M&Aなどで資金需要が旺盛な企業にとって、個人投資家をターゲットにした社債は有用だ」と指摘。その上で「個人投資家のニーズもあり、今後も個人向け社債の発行は拡大する可能性がある」としている。(佐藤裕介)