タイは外国人観光客が減少し、観光業が苦境に立たされている。同国観光省によると、今年上期(1~6月期)の外国人観光客数は前年同期比9.9%減の1177万6494人、観光収入は同6.6%減の5471億9600万バーツ(約1兆7236億円)だった。政変や地震、爆弾事件などが不振要因だ。現地紙ネーションなどが報じた。
同国は5月、南部ナラティワートなどで爆弾事件が発生したほか、北部も観測史上最大のマグニチュード(M)6.3の地震に見舞われた。また、国軍がクーデターで政権を掌握して同月22日に夜間外出禁止令を発令するなど、観光にマイナスとなる事態が続いた。
これらによってタイ国内の観光業が受けた打撃は深刻で、業界団体のタイ旅行業者協会の加盟業者が1~6月に受け入れた外国人観客数は420万人で前年同期から42%減少した。特に人数ベースで上位の国・地域の落ち込みが大きく、香港が87.5%減、ベトナムが81.4%減、台湾が69.3%減、日本が65.8%減などとなった。