「楽観予測」懸念も 今年度GDP政府見通し

2014.7.22 22:56

 平成26年度の実質GDP成長率見通しが1・4%から1・2%へ下方修正されたが、政府は「景気は緩やかに回復する」という従来の見解を崩していない。ただ、足元では人材不足など景気の下振れリスクも顕在化している。民間の成長予測との隔たりも指摘されており、政府予測を楽観的とする声もあがっている。

 今回の下方修正について内閣府は「消費税率引き上げに伴う反動減の影響や海外経済の減速に伴う輸出の弱さを踏まえた」と説明。名目成長率が実質成長率を下回るデフレの象徴「名実逆転」が17年ぶりに解消するとしたことなども踏まえ、増税に伴う反動減は限定的で、26年度も引き続き内需が日本経済を牽(けん)引(いん)するとの見立てだ。

 ただ、民間の景気見通しは慎重だ。今月10日に発表された民間エコノミスト42人による26年度の実質成長率は平均0・85%。アベノミクスの一翼を担う日銀でさえ1・0%で、政府見通しとは大きく離れている。

 主な要因はGDPの約6割を占める個人消費に対する認識の差だ。SMBC日興証券の宮前耕也シニアエコノミストは、「実質所得の減少など足元の状況も踏まえると、今回の政府見通しは楽観的」と指摘する。

 人手不足が成長の足かせになる恐れもある。建設業などでは人手不足が顕在化。業者が入札に参加できないケースも出ており、諮問会議でもこうした現状を「成長のボトルネックとなる可能性」(民間議員)と問題視している。特に地方経済の景気浮揚に即効性のあるとされる公共事業の積み増しは厳しい状況だ。

 経済成長が想定以上に伸び悩めば、内需主導による持続的な景気回復を掲げる政府の再生シナリオは見直しを迫られる。来年10月に予定されている消費税率10%引き上げにも影響が出るとみられ、政府は厳しい財政運営を迫られる可能性も出てくる。(永田岳彦)

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