日銀「物価上昇2%目標」風前の灯 賃上げも限界 (1/2ページ)

2014.7.25 21:42

 全国消費者物価(生鮮食品を除く)は、消費税増税の影響を除いた指数が4月の1・5%をピークに鈍化しつつある。円安による物価押し上げ効果が剥落し始めたためだ。「当面1%台前半を維持し、今年度後半に再上昇に転じる」(黒田東彦総裁)という日銀のシナリオの実現には消費の力強さが欠かせない。ただ、企業の多くは一段の賃上げには慎重で、2%の物価上昇目標の達成には不安も漂う。

 「高付加価値品の投入で家電の価格が上昇している」(白物家電販売の日立アプライアンス)。「嗜好品は価格が上昇しても売れ行きは落ちない」(味の素ゼネラルフーヅの横山敬一社長)。夏のボーナス商戦が堅調な消費の現場について、経営者からは前向きな発言が聞かれる。

 6月の消費者物価指数は、調査対象524品目のうち466品目が前年同月比で上昇。上昇品目の数は5月の469からはわずかに減ったが依然、幅広い品目で物価上昇が続いており、日銀の中曽宏副総裁は23日に静岡市で講演し、「デフレの制圧が視野に入ってきた」と自信を示した。

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