【論風】経済産業省消費者政策研究官・谷みどり 子供服の事故撲滅に向けて (2/3ページ)

2014.8.7 05:00

 ◆情報発信で関心増す

 アンケートから、各社の自主的な安全基準にはばらつきがあることが分かった。また、市場調査では、首などにひものついた子供服は百貨店や有名スーパーにはあまりないものの、通販では多く売られていることが分かった。

 2011年、NACSは「標準化入門セミナー」を開催し、それまでに集めた情報をグラフなどに分かりやすくまとめて発信した。セミナーは消費者向けだったが、アンケートに協力した事業者も含む多くの参加者を得て、幅広く報道された。関心を持つ人が増えるにつれて、関連する情報もいっそう集まってきた。そして、12年、国の主導で、子供服の安全性について標準化の可能性・方向性について調査、検討が行われた。NACSは、事業者の調査やセミナーなどで消費者から得た情報に加え、保育現場の調査結果もまとめ、資料として提供した。

 13年にはJIS原案作成委員会が設置され、具体的な規格の検討が始まった。NACSは、繊維評価技術協議会とともに事務局を務めた。

 こうして、今年6月に、子供用衣料(ひもの安全基準)のJIS案が公表された。事業者には中小企業も多いため準備期間を置き、来年12月に制定公示される。今月27日に東京、29日に大阪で、事業者向けの説明会が開催される。参加するには、同協議会のサイトにある用紙に記入し、13日までにファクスで申し込む。「JIS(案)L4129(子ども用衣料の安全性-子ども用衣料に附属するひもの要求事項)」は、日本規格協会から出版される。

 事故を「親の不注意」で片付けないことが、子供を次の事故から守る。消費者団体、業界、規格関係者等の努力は続いている。子供服のほか、たとえばブラインドのひもによる窒息防止について取り組んでいるところもある。こんな努力が多くの人に知られ、成果が上がることを願う。

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