全国農業協同組合中央会(JA全中)は8日、都内で臨時総会を開き、現会長の万歳章氏を再選した。任期は11日から3年間。万歳氏らは会見し、政府、与党の農協改革議論で焦点となっている新たな中央会制度の方向性を11月中旬ごろまでにグループとして提示するとの見通しを示した。
万歳氏は今後の課題として農業生産の拡大や農家の所得向上、担い手の育成などを挙げ、「組合や組織の声を聞き、全力で応えていきたい」と語った。
記者会見後に、グループの自己改革案を検討する諮問機関「総合審議会」の初会合を開き、秋田県農業協同組合中央会の木村一男会長が議長に就任。組合員制度などを含めたJAの事業・組織のあり方や、農協法上の中央会制度のあり方などについて諮問事項を確認した。
また、審議会でまとめた自己改革案について、外部から助言する有識者会議のメンバーを発表。伊藤忠商事の小林栄三会長やアサヒグループホールディングスの川面克行副社長など経済界のほか、弁護士や医者、女性農業者など幅広い業種から16人が選ばれた。座長には、中央大学大学院の杉浦宣彦教授が就任した。