「本質」という言葉が好きになれない理由 (1/3ページ)

2014.8.10 06:00

 好き嫌いの話といえばそれまでだが、ぼくは本質という言葉が嫌いだ。

 「何々の本質はこれである」とか「本質に迫る」いう物言いには嘘が多い。本質とは輪郭を記述していけば自ずと浮き上がってくる。およそ、本質という言葉を先に使ったほうが勝ちという雰囲気が、この言葉には漂っている。だから好きになれない。

 さて今週初め、日清食品グループの八王子にできた新しい研究所「the WAVE」を見学した。

 緑深い山の中に忽然と出現するエッジのきいた建物は、「グローバルイノベーション研究センター」と「グローバル食品安全研究所」の2つの研究所が一緒になっている。製麺機の切刃やカップの形状などが、建築設計のモチーフに各所に使われていて、かなり圧倒される空間だ。

 建築設計は早稲田大学教授の古谷誠章+NASCA一級建築事務所だが、社内のデザイン統括部が監修をしている。室長の小泉賢司さんは、「たかがラーメンと思われるかもしれませんが、我々パイオニア企業としての本気度を世界中の人たちに見せたいのです」と、その想いを語る。

 商品開発のラボ、例えばスープのラボの前には、スープの生産テストラインが用意されている。麺も同様だ。「この味がイケる」となった時、以前は開発部署から工場まで移動して生産性チェックをしていた。しかし、今はその場でできる。しかも工場の通常の生産ラインの休みを狙う必要もない。だから、量産体制に入れるスピードが圧倒的に早くなった。

 これを本気と言わずして何というのか。

「デスクと椅子があれば研究に十分じゃないか」と執拗に言われたに違いない

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