急場しのぎ…外国人労働者受け入れ拡大策 日本再生につながるはずはない (4/4ページ)

2014.8.11 10:20

 同国の移民は全人口の15%程度になる。では同国の労働生産性の伸び率はというと、2000~2012年の年平均で1・1%、対する日本(滞在外国人比率1・7%)は1・3%である。

 前述の技能研修を名目にした低レベルの労働者には、それだけ国内に需要がある。需要というのはコストの安い労働力のことで、日本の雇用構造がそうなっている。下のグラフは日本の製造業の海外志向と国内の非正規雇用の推移だ。非正規雇用は正規雇用に置き換わる形で、数、比率とも海外展開強化とともに上昇を続けている。

 企業は海外拠点拡大の一方で、国内では低コストの派遣社員やパートに依存し、高度な知見や経験を持つ正社員の人材を増やそうとしない。今後は低コストの非正規雇用をさらに低コストの外国人労働に置き換えることになる。生産性向上は二の次であり、低コストが最優先だ。それが日本再生につながるはずはないだろう。

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