来日中のインドのモディ首相は2日、東京都内のホテルで講演し、製造業を中心とする日本の企業にインドへの積極的な投資を呼びかけた。約12億人にのぼる巨大な市場や優秀な人材に加え、「(日本から見て)インドからさらに西側の世界各国に輸出できるのが強みだ」と述べ、アフリカや中東などにコストを抑えながら製品を輸出できる地理的な優位性もアピール。日本とインドの新たなビジネスパートナーシップを軌道に乗せることで「世界で奇跡を起こしたい」と強調した。
「Come,make in India(インドに来て生産してほしい)」。モディ首相は講演に集まった経済人らにこう呼びかけ、具体的な投資分野として地下鉄向けの信号システムや携帯電話向けなどの電子部品、太陽光など再生可能エネルギー、ITを駆使した省エネで環境に配慮した街を実現する「スマートシティ」を挙げた。
5月に就任したモディ首相は、外資を積極的に呼び込むことで、インフラの整備や製造業の振興を図り、5%台で伸び悩む経済成長を8%前後に回復させることを狙っている。