政府は25日、航空法を改正して無人飛行型ロボット(無人機)の運用を規制する方針を固めた。航空法では現在、航空機の定義を「人が乗っていること」としており、無人機に関する細かい規制はない。ただ、災害対策や農薬散布などで無人機を利用した事業を展開する民間企業が増えており、具体的な運用ルールを設けて安全性の確保を図る。このほか、電波法や不正アクセス禁止法など無人機の運用に関連する法律の見直しについても、来年1月に政府が開く「ロボット革命実現会議」で方向性を示す。
航空法では、ラジコンについて「(航空機の)飛行に影響を及ぼす恐れのある行為」を除けば、自由に飛ばせられるとされ、無人機も基本的には同様の扱いとなっている。空港周辺など航空交通管制圏を除けば地上から250メートルまで、航空路内でも地上から150メートルまでの高さであれば、届け出や申請をせずに飛ばすことが可能だ。
国内では東日本大震災以降、無人飛行型ロボットを使った災害対策などの事業に参入する企業が急増しており、既に数千機の無人機が使われているという。