【視点】産経新聞編集委員・宮田一雄 キューバと日本 (1/3ページ)

2015.1.20 05:00

 ■冷戦後脱却からの軌跡は?

 冷戦期のキューバは日本と奇妙な相似形を描いていたのではないか。1993年の秋に取材でキューバの首都ハバナを訪れ、そんな印象を受けた記憶がある。

 カリブ海の島国であるキューバは、地図で見るとちょうど、米国の喉もとに突きつけられた匕首(あいくち)のようだ。59年にキューバ革命が起き、61年に米国との国交を断絶。62年10月にはキューバ危機で米ソの緊張が核戦争寸前まで高まる局面もあった。

 そうした地政学上の位置の故に、東西冷戦期のソ連は、この島国に石油を安価で輸出し、キューバの特産品である砂糖を高く購入した。

 ソ連によるこの破格の厚遇があったからこそ、キューバは社会福祉や医療保健基盤を充実させ、高い教育水準を維持することができた。いわば米国の裏庭で東側のショーケースともいうべき優等国として存在することが許されていたのだ。

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 一方で、同じように資源の乏しい島国である日本はどうかというと、ユーラシア大陸の東の縁で、米国から経済上の厚遇を受け、戦後の復興と高度経済成長を実現することができた。ソ連極東の足下で西側の繁栄を体現する優等国になったという点で、条件はキューバと裏表の関係にあったのではないか。

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